天気予報が告げる

午後は雨降り

起きてからもう

3度目の予報

新しい靴履いて

いつものキミは

ただただ

黙って去ってった

八月の雨

それは突然やってきて

歩きなれた歩道を濡らす

いつか汀で告げた

想いは遠く

潮の香りと

混ざった記憶

ほんの静かな凪にさえ

さらわれそうな

ほどほど

小さな恋だった

八月の雨

それは突然やってきて

歩きなれた歩道を濡らす

言い訳さえも

言えない重い低気圧

たずさえ何もかもを流す

何もそんなに

急ぐことはないのにと

天国へ昇るキミに言いかける

八月の雨

それは突然やってきて

長い夏の終わりを知らせる

天気予報が告げる

午後は雨降り

あの日からもう

何度目の夏

Written by:

青栁 健