知ってる心を 失くしてしまうまで 知らない傷を何度も 埋め合った あのビルも並木も 明るく照らされるのは その向こうには広く 影が満ちるから   風がさらう髪に 目が痛む 窓が閉じられて 頭が少し痛む 向こうに見えたはずの 光る何かが 閉じた暗闇の中に 存在しなくなる つぶやく 僕のすべてではないから これが慰めの歌なら 黙って 包まれて しまえばいい 手を伸ばして 悟れる程度の距離なら なりふり構わず 歌えばよかっただろ そうじゃないから 僕は 泣き出したんだ 僕は 泣き出したんだ 知ってる声が 意識をうばう 背中を押しているつもりか 僕を押しつぶす これからの未来も 雲一つない空も 今の僕にはあまりにも強く 眩しすぎるんだ だから 歌う こんなに 無惨な姿で だから 踊る こんなに 拗ねた心で つぶやく 僕のすべてではないから これが慰めの歌なら 黙って 包まれて しまえばいい 手を伸ばして 悟れる程度の距離なら なりふり構わず 歌えばよかっただろ そうじゃないから 僕は 前を向くんだ それでも僕は 僕は 前を向くんだ