東京にいると言ったその声は

昔よりも少し落ち着いて

改札の音が電話の向こう側

案の定 終わりを急かされた

今日は何の日か

君にとっては平日だよな

僕にとってもそうだが

貸していたもの

取り立てることを建前に隠れた

恥ずかした心を

自分でもまだ 受け入れる前日

東京にいると言ったその声で

思い出す無職の親父が言った

お前がいなけりゃ浮いた金で、一山当てるアテができた。

借りていないのに

取り立てられた時 本音は隠れた

人の命は その価値は等しく尊いものなの

東京にいると言ったその声に

昔よりも少し落ち着いて

改札の音は電車に消されて

案の定 終わりを急かされた